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音楽大学における門下

音楽大学では、ゼミという概念があまりありません。(一部学部を除きます)

通常大学では、三年次になるとゼミ配属がなされ、同じゼミの学生たちと共に研究に励むことになるでしょう。

ところが、音楽大学は個人の世界です。

授業も特に年次が上がっていくと個人レッスンの比率が増えていくため、他の学生たちと一緒に授業を受ける機会も自然と減っていきます。

ではゼミでなければどういう仕組みなのか。

音楽大学では各先生について指導を受ける学生たちを、先生の苗字から「○○門下」と呼びます。

学生たちは門下生というわけですね。

学生たちは指導を受ける先生のことを師と仰ぎ、集中して一人の先生から指導を受けます。

門下生同士が顔を合わせる機会は度々ありますが、やはり門下発表会など、各々の技量を競う場が多くなります。

そのため、ゼミなどでは共同研究をすることも多いかと思いますが、門下の場合はライバル同士とも言えます。

門下は、その後の演奏者人生の中で、一生ついて回るとも言えます。

演奏者紹介には「○○に師事」と先生の名前が載り、どの大学を出たのかということも記載されることが多いです。

そのため、どの先生に師事したいのかということは、学生たちにとっても強い関心事項でもあります。

そこから既に、競争が始まっていると言っても過言ではありません。

中には高校時代から、その大学の先生に個人レッスンを受け、そのままその先生の門下に入る学生もいます。

音楽大学へ入る時点でも競争があり、ある一定レベルに達していないと入学が許されないことから、そのレッスンを受け持つ大学教員も多くいます。

音楽大学は、総合大学に比べると小規模です。

もちろん武蔵野音楽大学のような規模の大きい音楽大学もありますが、基本的には規模は小さめです。

一方で全員が同じ分野で、近い方向を向いていることから、競争が激しい世界でもあります。

加えて人と人とのつながりが今後の活動に影響する世界でもあり、人間関係も上手く築きながら、誰にも負けない技術を習得する必要があります。

大切な仲間を得られる場所である一方、熾烈な戦いの渦の中にいるとも言えます。

門下生同士もやはりそうで、同じ先生に師事しているからこそ、先の活躍において意識し合う存在でもあると言えるでしょう。

ただ、やはり同門の絆というものもあり、社会に出た後の強い縁となりうることもあります。

音楽の世界は縁がなければ生き残ることが難しく、その縁を繋ぐことができるのも、門下という仕組みのおかげという部分も少なからずあるのではないでしょうか。

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